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今回のお客様は、『働くことは生きるためだけじゃない!〜仕事を10倍楽しくするヒント〜』というタイトルで、ビジネスコーチFLUWIN代表の西森郁代さんにおいでいただきました。西森さんは色々な業界で様々な業務をご経験されていらっしゃいます。そのあたりのバラエティに富んだお話をしていただきます。
私はビジネスコーチという仕事をしている西森郁代と申します。一般的にコーチという仕事はスポーツをされている皆さんには馴染みがあるかと思います。お一人お一人の潜在的な能力を引き出し、生かしていってそれをもっと発揮していくようサポートしていくものだと思います。
私の場合それを、スポーツではなくビジネスに役立てるという仕事。現在は、アラフォーの女性で起業された方などを対象に、ビジネス面やメンタル面をサポートしています。
まず、私が学生だった頃の就活の話をします。当時はバブル期ではありましたが、バブル期の狭間のちょっと就職難の時でした。六大学に通っていた学生さんたちも全然受からなく、私たちみたいな短大に行っている人間はもっと就職が難しい時代でした。後でお話しますが、就職指導の先生の言葉を信じて、就職活動をした記憶があります。
みなさんご存知だとは思いますが、日本の企業のうち実はもう99.7%が中小企業。そのうちの小企業というのは85〜6%を占めます。残りの0.3%というのはみなさん知っている名前の大会社です。そして、労働人口のうち70%の人たちが中小企業で働いているという現在です。
大きい会社に入るばかりがいいことでもないと私は思います。大きい会社に入ったら入ったで、安定はあるかもしれないけれど、それはそれでまた色々ありまして、しがらみとかね(笑)。なので、中小企業の方がいいという場合もあるということです。
私が1番最初に入社したのは、建築業界です。
内勤なので机に向かって、まだパソコンはなかったので、ファックスが来ると取りに行って社員の方に手渡すとか、電話を取って、社内の人に大きな声を張り上げて「何番、電話です!」とか、わりとにぎやかな職場でしたね。
最初の会社だということもあり、大変なこともたくさんありましたが、この仕事から得たスキルはあります。まず、数字の管理ですね。要は数量を間違えないとか、電話番号を間違えないとか商品を全部数字で発注するとか、それを間違えないで点検をするとか、そういうスキルは学びました。
電話の応対にもスキルがあります。メーカーさん(取引先)に使う言葉と、お客さんに使う電話の言葉は違いますから、自分なりに工夫してやっていましたね。それとやはり人間関係づくり。私の職場には現場の人や営業も事務の人もいて、それぞれに対しての対応の仕方ってあるんですよね。これもだいぶ学びました。人間関係をよく保つというのは重要ポイントなので、みなさんも勉強していくことになるかと思います。
建築業界に8年勤めたあと、英語業界に転職しました。英語業界というのは英語スクールの会社です。
私が入った英語のスクールの会社は、営業マンが何百人といて、その人たちがお客さんをいっぱいとって来る会社だったんですね。会社の売上げすごくよかったです。インセンティブと言って、優秀な営業マンには、招待旅行として海外の旅行が年4回もらえるような会社だったんです。相当営業の力が大きかった会社ということですね。
給与システムは完全歩合制でした。完全歩合制というのは固定のお給料がない。そうするとお客さんを一人取れてお給料いくらという感じです。自分の能力を試したいというような意欲のある人はもの凄く実力を発揮し、お客さんを取れない人は「さようなら。」という…。
私はここで営業を1年ぐらいやって、その後は社長の秘書もやりましたし、営業さんのアシスタントもしていました。マネージャーと連携して、各チームの売上げをどうあげていくかとか、一人一人のモチベーションをどうあげていくかなど、勇気づけしたり、アドバイスなど、いろいろやりましたね。
そこを辞めた後は、人材教育会社に入りました。英語スクールのサバイバルチックな業界からは離れましたが、今度は非常にタフな会社でした。
私が入った会社は研修をする会社です。研修には個人向けの研修と企業向けの研修とに大別されます。個人向けの研修というのは、自分の成長のために受ける研修。企業研修というのは、マナー研修や役職研修、マネジメント研修、コーチングの研修などいろいろな研修があります。
私がいた会社は個人向けの研修を扱うのが強い会社でした。受講をしにくる方は経営者さんとか個人事業主の方、生保の営業マンさんなどが来ていらっしゃいました。
なぜ経営者の人や個人事業主の方などが来るかというと、経営者であれ個人事業主であれ、売上げをあげていく会社の長として先頭に立ってやっていかなければいけないですよね。さらに、人の上に立つ人は、人から尊敬される人にならないといけなかったり、信頼を集めなければいけなかったり、責任を負うという概念をしっかり 持っていなければいけないですから。
もちろん、仕事の中で学べることもあるのですが、そこだけでは足りないものもあります。例えば心理学や、昔からの経営哲学とか、人生哲学で有名なナ ポレオン・ヒル、最近話題のドラッカーとか、松下幸之助さんや稲盛和夫さんというようなところの哲学を学ぶということも非常に大事なんですね。
その研修会社の中で私が携わった仕事は営業を1年ぐらいやって、そのあとは営業マネージャーさんのアシスタントをやりました。また、トップ営業マンの方々のアシスタントもやっていました。
他にも研修された経営者さんや個人事業主さんの受講後のフォローも行っていました。これらが今の仕事にすごく役立っていた仕事だったと思いますね。
この人材教育会社に入りたかったのは、営業の勉強をしたかったからです。営業はノウハウがあります。そしてトークもあります。考え方もあります。お客さんの心を掴んで、そこから自分が売りたい商品を紹介していって、最後契約として決めていくという流れです。その流れの中でも人の心をどう掴んでいくのかなどが大事になってくるので、もし営業をすることになるようであれば、販売心理学やなど購買心理学などを勉強されるといいと思います。
ちなみに、トップ営業マンというのはその会社の人数でいくと2割ぐらいしかいないんです。売り上げが1億円だとすると、その2割の人たちが、8,000 万ぐらいを稼いでいるということです。逆に言えば、8割の人間はたった20%の分しか売上げを作ってない、という現実があるワケです。
私の仕事は、勤めていた会社でのトップ営業マンが、お客さんと交渉しやすいようにするとか、面会しやすくするとか、お客さんのところに早く行けるようにするとか…まあ動きやすいようにどうしたらいいのかということを常に考え、フォローをするようなことをしていました。
3度転職をして40歳を過ぎ、そろそろ自分の力を試したいなと思うような年代にもなったので、サラリーマンを辞め、昨年の1月に経営者として働くということを決めて今に至っています。

それでは、私が働いてきたこの25年間で、社会の中で必要とされる人材には、3つの要素が必要とされているな、と感じていることがありますので、これをお伝えしたいと思います。
1つめは、「積極性」です。
簡単に言うとですね、自分の仕事の改善や向上することができるかどうかです。与えられた課題に対して、どう改善し、向上していくのかということを見られていることが多々ありました。そういった積極性を求められるんだと思います。
価値を創造することに貢献することも大事です。会社は社会の価値への貢献というのが必須の使命ですので、そこに社員一人一人が貢献するかどうかということを求めていると思います。あとは責任。仕事の責任を果たすということもとても大事ですね。
能力もそうですけれど、どちらかというとその人の姿勢ですね。新入社員であればあるほどその部分を見られています。
2つめは、「協調性」です。
協調性には、仲間と協力をすることもあれば、会社と自分を沿わせることもあります。
会社の方針と自分の希望をどう合わせていくのかというのは、とても求められていて、これを話そうと思うと非常に時間がかかってしまうので、今日は割愛しますが、会社の意向と自分の希望をどれだけ合わせられるのかというのは、協調にかかってくる問題ですね。
3つめは「柔軟性」です。
柔軟性は、まず他人の存在に敬意を払う。そして、素直な行動をとる。さらにPDCA((Plan)・D(Do)・C(Check)・A(Action))を繰り返すということです。
他人の存在に敬意を払うというのは、相手の意見をまずは受け止めるということですね。相手は相手でその人の正しさを持って意見を言っている、ということを念頭に置き相手の意見を聞くことが大事です。そしてその上で、自分の意見はあるんだよ、ということです。きちんとした交渉を行うためには、他人の存在に敬意を払うということを念頭に置いていただけたらと思います。
あと、素直な行動をとる。これは自分に対しても相手に対しても会社に対しても、すべてに対してですね。言われたら「はい。」と言ってまずやる、ということも含まれています。
PDCAを繰り返すというのは、計画し、実行し、検証して、活用していくということで、これを繰り返すことで改善されていくというものです。ひとつに凝り固まらずにこれを繰り返していくということは社会人として非常に重要だと思います。
では最後にですね、私が働いてきた中で、大事だなと思える3つの心構えがありますので、これをちょっとご披露してひとまず終りたいと思います。
1つめは「どんな仕事でもしっかり取り組む」ということです。
仕事はどんな仕事でもいいと思います。自分が求められているところで「じゃあここで働きます。」と決めたのであれば、どんな仕事でもいいんです。しっかり取り組んでみてほしいです。中途半端は良くないです。逆に言えば、中途半端は自分を蔑むことにもなりますので、中途半端な態度や姿勢ではなくしっかりと取り組んでく ださい。
2つめが「仕事に目的を持つ」。
今日の講義のタイトルでもあるように「働くことは生きるためだけじゃない。」ということです。ただ単に生活のためとか生きるためだけに働いているとしたら、非常にもったいないと思いませんか?
仕事場を、自分が成長できる場所として考えてほしいと思います。
例えば自分の楽しみをそこに持つとか、将来のための知識を磨くでもいいです。成長する、将来に役立てる。何でもいいと思うんですが、仕事に目的を持つと自分自身の幅が広がります。目的を持って意識をすれば必ず手に入ります。
3つめは、「仕事を通して学ぶ姿勢を持つ」ということです。
私の場合、働きながら人から教わることがとても多かったんです。それはすべて学習だということです。学ぶ姿勢を持っているか持っていないかで、雲泥の差が開いてくるんです。
積極的に学ぶ姿勢で仕事をすればそれだけキャリアが重ねていけます。ですが与えられたままにそれをただ「ちゃんちゃんとこなすだけでいいんです、私。」となっていると、歩みが遅いんですよね。
学ぶ姿勢で取り組めば、ひとつひとつの作業もひとつひとつの仕事もすべて自分のものにしていけるので、そういった意識で望んで頂けたらなと思います。
最後に、みなさんに贈りたい言葉がありますので、これをお贈りして最後としたいと思います。
「可愛い子には旅をさせろ。」です(笑)。是非、旅をしてください。皆様の新しい力を心から応援しております。

【学生】「質問なんですが。経営者に100%の決断と責任があると伺ったんですけども、100%と言われると思い切りがなくなっちゃってないですか?そこの思い切りが失敗したらどうやって立て直せばいいんだろうって…。」
100%自分で決められるから、逆に失敗しても自分なんだよね。だから逆に言えば、また盛り返せるということです。
例えば、私はコーチングで対面のお客さんの話を聞いて、そのお客さんの良さを引き出したりとか、そのお客さんが仕事しやすいように、じゃあ次は何をどう動くのかとか、そういったことをアドバイスします。そのお客さんに、自分で決めさせるんです。
もし、解決しないまま時間が終わってしまったとしたら、相談者のスキルに問題があるんです。だから、そこは失敗じゃないんですよね。学ぶ姿勢が大事なんですよ。そこから何をどう改善して次に繋げるかということを繰り返す。そればっかり(笑)。そればっかりです。
【学生】「ありがとうございました。」
最後になりましが、今回このキャリアカフェの講師の話をいただいた時に、学生時代のこと思い出したことがありました。就職課の先生に言われ、私の中でずっと残っていた言葉です。
「電車に乗っていても道を歩いていても、会社の看板をたくさん見かけないか?世の中にそれほどたくさんの会社があるんだぞ。大企業ばかりに目が向きがちだろうけれど、人材を求めているところはたくさんあるんだよ。」
<2011年4月収録>
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